20211106 永遠の自己形成

(日記の部分)

 死んだように眠って、買ったままになっていたあんぱんを食べて二度寝して、気付いたら15時になっていた。友人にお土産を届けに行ってそのままお茶をしている最中に、そういえば私は次の休みには植物園に行くぞと思っていたのだった、と思い出したはいいが、もう閉園近かったので次に回すことにする。

 スーパーで買い物をして、おでんを作った。

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 ニチレイがレンジで大根の下茹でをするレシピを公開していて、これはすごくよかった。すぐに味も染みました。

 透き間の最新号を読みながら、何日間このおでんを食べることになるのだろうかと思っていたら住民が続々帰ってきたので、ちょっとアイリッシュのセッションをして、みんなで食べた。フルートは息が保たないし大きい音が鳴るし大変だ。

 

(微妙に日記じゃない部分)

 私は男性の恋人を持ったことがない。

 日常での出会いは皆無だった。出会い系アプリで会うということもなんか面倒でできない(何かと理由をつけて先延ばしにしてしまう)。ゲイタウン的な場所に出掛けていくこともほとんどない(大阪は遠いので)。そうこうしているうちに薄毛がおもろい感じになってきた。

 その時その時で好きな人がいたりいなかったりはするけれど、私はガッと顔ファンになってすぐ飽きるタイプなのでそれは好きとは言わないような気がする。

 そして、学生の時からそうなのだが、そもそも生きているだけでほとんどのエネルギーを使い果たしてしまう。仕事はなんとかできるが、それ以外の時間ほぼ寝ている。休日の外出は自分のメンテナンスのために意地で行っているが疲れる。趣味の活動はそれでもなお体力が残っていればなんとかやる。恋愛は?

 アロマンティックとは言わないまでもかなり優先順位が低いのは確かで、それがこの26年だと思う。恋愛の才能だけはマジでなかったんだなと開き直りつつある。

 

 そういうわけで突如として歌の先生に付くことになった。

 関西に来てからしばらくは探していたけど、仕事も忙しいし歌える場所もないしで半ばあきらめていたのに、ものすごい偶然でそういうことになった。

 先生はめちゃすごい人なのだけど、私の仕事の状況がアレでもはや生涯学習の一貫のうたごえ喫茶状態になるかもなのですが……とお伝えしても、大丈夫ですよ、一緒に楽しみましょう、と言ってくださった。

 そういうことになってから私はすごく胸がときめいている。

 歌のお稽古に行こうと思えばいつでも行ける、ということが私の精神をここまで浮き立たせるとは思っていなかった。生ハム原木を買っていい感じになっている人と同じマインドになってると思う。

 早く行きたいと思う一方で、初回の相談もまだできていない。なんか色々あって、自分が音楽をするということに対して罪悪感とか諦めの気持ちを持つようになってしまっていて、ちょっとまだ勇気が要るかもしれない。

 でも本当のことを言えば、ピアノだってもっと弾けるようになりたいしヴァイオリンもやってみたいし、小説だってもっと書きたい。だって、私には途方がないほど時間があるし。増村の『最高殊勲夫人』に出てくる自己形成を一生しつづける令嬢、多分あれが私だ。