20211109 Leanne Ogasawara"Bare Bones"

 遅く起きて朝ごはんにカップスープ(アスパラガス味、らしいのだが…)とコーヒーを飲む。カフェイン大量にキメてチルアウトするぜ! という感じではないときのコーヒー、職場に持っていく用に大量に買ったドトールのドリップコーヒーとかにするか透き間の豆にするかいつも迷う。結局今日は前者。

 お昼は友人とランチ。ひき肉と芋の入ったギリシャ風グラタンに黒パンに、私はタルトタタン、友人は無花果のショートケーキ。シェアハウスの管理人的な立場になっている事についてとにかく何かあったら法テラスに行ったほうがいいと強めに心配をされる。

 商店街の古本屋で「中世の窓から」(阿部謹也)と「アメリカ西部開拓と日本人」(鶴谷 寿)を買う。「中世の窓から」はベギン会のことが書いてあって思わず買ってしまったのだった。「アメリカ西部開拓〜」は絶対面白いと思って。そしてあまりに寒いのでミセス服の店でストール(なんと、500円)を買う。あと左翼の友人が左翼の男に破壊されたイルカの目覚ましを私が出町柳商店街で発見するというフィクションじみたことが起きたので城定秀夫に映画化してほしい。

 出張中から溜まりに溜まった洗濯物を共同物干しに干すと大変なことが起きると思ったのでコインランドリーの全自動洗濯機にぶち込んで、理容プラージュで髪を切る。1920〜30年代のアメリカ人みたいな髪型にしたいなと思いつつ普通になんか周りを刈り上げたりして何とかしてください♪みたいな雑なお願いをして、何とかしてもらった。

 その後はコープに行ってお買い物をした。コープのPBってなんかよさそうなのが多くて色々買ってしまった。ぎんなん/枝豆がんも(冷凍)で煮物作るのがすごい楽しみ。パエリアの素も買ったし。

 チーズフォンデュのキットも買ったので、夕食はそれで住民とチーズフォンデュ。何個かこの手のキットを試した中では1番いい意味で個性のない味でよかったな。

f:id:salmon_butter:20211109235143j:image

 ピアノとフルートとヴィオラをちょっとずつ練習した。声楽の先生に連絡するのを忘れてしまったなとあとになって思った。

 

 Leanne Ogasawara “Bare Bones” を読み終える。

 18世紀末のアルゼンチンで巨骨が発掘され、ドミニコ会神父のTorresはその正体を特定するよう任命される。スペイン人/メスティソ、クリオリョら/原住民族の間には階級という境界があり、真相の究明は度々それらに阻まれる。共同で作業に当たるスペイン人製図工Pizzaroやイエズス会士たちはその骨は肉食獣のものであると主張し、骨を破壊して肉食獣のものに似せてしまう。しかし、数十年後にはダーウィンが同じような骨を発見してそれが絶滅した巨大ナマケモノのものであることを本の助けにより理解していることが示される。

 重要なモチーフであるドン・キホーテは本の読み過ぎで「現実」とフィクションの境界が分からなくなった人物。Torresも同様の扱いを受けるが、その境界が変わりつつある時代であったことが示されるとブエノスアイレスのPizarroやイエズス会士たちは聖書の読み過ぎで…というようにも読めてくる(キリスト教原理主義への皮肉だったりするのかな…)。この辺についてはちょっと好みが分かれそう。Torresのイエズス会士に対する嫌悪は何なのかよくわからず。

 とはいえ、その境界が踏み越えられTorresの巨骨がきちんとスペイン側にナマケモノの骨として伝わった経緯が説明されるラストはいい話です。世界の真実を広めるために境界を超えていく熱、というところだけ抜き取るとイエズス会のことを思い出すんだけどね。