◯読書
石持浅海『BG、あるいは死せるカイニス』
性暴力をこういう感じでロジックに組み込むのはちょっと受け入れがたい感じがあるんだけど、変な設定がどんどん開示されていくおもしろさはあった。
米澤穂信『春季限定いちごタルト事件』
堂島健吾……萌えどす!
ウィリアム・コッツウィンクル『ドクター・ラット』
ラストがあまりにあんまりで、え……みたいになった。
ジョイス・キャロル・オーツ『フォックスファイア』
https://salmon-butter.hatenablog.com/entry/2024/04/07/232716
◯映画
PIXAR『あの夏のルカ』
悪くはないけど私の記憶の中にある一番いいときのPIXARには及ばないかな。でもPIXARの輝きって「それ以上やったら死んじゃうよ」のやばさに比例する感じがあるからそこまで行かないでほしいみたいなところもあるという……
ケリー・ライカート『ファースト・カウ』
ほぼ全てのカットに重層的な意味があり、かつそれが自然な動きの中に調和している。あまりに素晴らしい西部劇のカッティングエッジ。拾い上げる/触れる/作る「手」の世界と意思を疎通し価値を介在する「言葉」の世界が出会うとき、アメリカン・ドリームが生まれる。
◯ダンス
ノエ・スーリエ「The Waves」
体調が悪くて爆睡してしまった。ダンサー7人はすごく上手なんだと思うけどいまいちなにがなんだかわからず、「波」の朗読の部分で『いまそれふざけてます?』みたいな感じになってたり、打楽器(生演奏ですげー上手かった)のおじさんが3回くらい小物台からバチを落としてたり、そういう感じの記憶ばかりになってしまった。
ヴァージニア・ウルフを研究してる友人にどこが「波」だったと思う? と訊ねたけど、全然わかんなかったです、とのことで、ウルフがそんなに好きではないもうひとりの友人と「誰も動作による会話を成立させてない、発話のボールを受け取らず反応だけが連鎖している感じはウルフっぽいなって思ったんだけど、それを1時間見せられても私達も受け取れなくて困る」みたいな感じにで盛り上がった。