暗くした部屋で延々「大蟻喰の生活と意見」「文句のある奴は前に出ろ」を読むという中学時代を送った私ですので、『黄金列車』『吸血鬼』『天使・雲雀』『スウィングしなけりゃ意味がない』『モンティニーの狼男爵』などなど──もちろん全部好きなんですけれど、1番好きな作品はやっぱりこれですね。
この作品を何回読んだかもわからない私ですが、石井千湖氏の解説をチラ見してそうなんや…言うてしまいました。『バルタザールの遍歴』の解説も見事でしたしね。余談ですが『バルタザールの遍歴』とプッチーニ《つばめ》の比較って誰かやってるかしら。
見本が届いた。今日は良い日だ。佐藤亜紀さんの『ミノタウロス』の解説を書きました。角川文庫から9月18日発売予定。何度読んでも素晴らしい小説です。 https://t.co/ChfDlchvQN pic.twitter.com/kbWh6mpUVn
— 石井千湖 (@ishiichiko) 2021年9月8日
そういえばいま住んでいるシェアハウスを創設した方に『詳註 カラマーゾフの兄弟』をいただきました。税込19800円の本が気付いたらうちに向かって発送されていた。
積読するわけにはいかない……のですが皆川博子『インタビュー・ウィズ・ザ・プリズナー』が重くて未だにヒーヒー言ってます。
どちら側でもない人間が岐路に立たされることの悲哀、死者の語りの堆積……という、シリーズ3作目。『クロコダイル路地』よりもさらに茫洋とした感じを受けます。アシュリーはすでに死んでいると言われていますが、アシュリーの手記に出てくるクラレンスやエドすら、もう生者には見えない。不思議です。
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ネタ帳代わりにしてたし消すに消せんわという間抜け極まりない理由で2日ほど@violence_ruinを放置していたのですが、アーカイブが無事取得できましたので消しました。
前回はしおらしい記事を書いたように思われたかもしれませんが、私はものすごく高慢なので、本当のところどちらかといえばこの画像に近い感じです。
でも、(誰もそこまでは言ってないかもしれないけれど)すごく小説が書ける人、みたいな扱いがちょっとつらかったのも事実です。
書いた小話を内輪で回し読みして、ちょっと楽しんでもらえたらそれで満足、という生活でした。
マゾ侍も、友人たちに読ませる用に書いたものです。別にprivatter(内輪で回し読みする用)でもよかったんだけど、何でインターネット老人は全員はてなブログなん?今時のインフルエンサーは皆noteを使うのに…みたいなツイートを見てnoteを使ったら、体験したことのないバズと投げ銭をいただいて寝込みました。
長いの書けないし、短編だってあんまり上手ではないと思いますし。
褒め言葉をどう受け取っていいのかわからなかった。つまらなかったという反応が、ほとんど私から見えないこともなんだか怖かった。
そうなるともう「いい」も「すごい」も暴力に聞こえてくるというものでしょう。
どうやら、私にはたくさんの人に読んでいただく素質がなかったみたいです。
私だって「暴力と破滅の運び手」という筆名にはそれなりの愛着がございますし、殺したくはなかったのです。
でも、(少なくともしばらくは)「暴力と破滅の運び手」として作品を出さない、Twitterにいないということがきっと、私に心理的安定をもたらすと思うのです。
なので、ごめんなさい。
チャ🐢も、小冊子作れません。
短い間でしたが、ありがとうございました。ちなみにTwitterは相変わらず1日8時間くらいやってます。